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1日は何もないようで実は何かあって、何かあるようで実は何もない。
何もない事に意味を持たせるのは人それぞれ。
お気に入りの音楽と、
お気に入りの本。
なんでもないことを、お気に入りに変える暮らし。
そんな"とある人"の日常
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memo
海と山のオムレツ / カルミネ・アバーテ
「どこへ行ってもその土地特有の味というものがある。いくつもの異なる土地で暮らすうちに、きみの舌にはものすごく豊かな味覚が養われるだろうよ。大切なのは、自分たちの土地の味に、新たな味を加えていくことだ。根っこの部分に郷里の味があるかぎり、べつの場所で暮らしていても、その土くれの香りは失われないはずだ」食べることはその土地と生きてゆくこと。舌を燃やし、思い出を焼くつくすほど辛い唐辛子、庶民のキャビアと呼ばれるサルデッラに腸詰めサラミのンドゥイヤ、近海で獲れた鰯の塩漬け、シーラ山地で生産されるチーズやじゃが芋、自家製オリーヴオイルにワイン、スイカや無花果など季節を彩る果物…。南イタリア、カラブリア州出身の作家が、固有の言語と食文化を守ってきた郷土の絶品料理と、人生の節目ごとに刻まれた家族の記憶とを綴る、自伝的短篇小説集。
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